フラット35と住宅ローンの変動と選択基準
フラット35が他の住宅ローンにない強みがあるとするのであれば、「融資を受けやすい」という点に加え、「金利が固定である」ということがいえます。現在の日本は、日銀の「ゼロ金利政策」などが有名ですが、かなり低金利の路線を取っているため、短期的には「低金利」である「変動金利」を採用した方が良いように見えます。
(下記の表1を参考)
下記は過去の銀行の住宅金融公庫の金利を表記したものです。平成2年の段階では、現在の基準から比べると極めて高かった住宅ローンの金利ですが、この段階では「固定」および「変動」で比較してもそれほど大きな比較がありませんでした。
その後、徐々に金利が低くなり、現在では、固定金利と変動金利の格差は1パーセント前後となっています。現在の低金利で変動金利とした場合、早期に元本を全額返済する方法があるのであれば、短期的に大きく経済状況が変動して金利が変わらないのであれば、有利な選択肢と考えることが出来ますが、将来的に金利が大きく変動するリスクがあるのであれば、圧倒的に安定感のある住宅ローンである「フラット35」はお勧めの商品といえます。
▼表1 住宅ローン公庫の融資金利(各年末の利息。単位:%)
平成 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
銀行 | 変動 | 8,5 | 6,9 | 4,0 | 2,6 | 2,6 | 2,6 | 2,6 | 2,6 | 2,5 | 2,4 | 2,5 | 2,3 | 2,3 | 2,4 | 2,4 | 2,4 |
固定 | 8,3 | 7,3 | 6,6 | 5,5 | 6,6 | 5,5 | 5,8 | 3,9 | 3,8 | 3,3 | 3,6 | 3,4 | 3,7 | 3,7 | 3,7 | 3,7 | |
公庫基準 | 5,5 | 5,2 | 3,8 | 4,4 | 3,1 | 4,3 | 3,1 | 3,1 | 3,0 | 2,2 | 2,8 | 2,8 | 2,6 | 2,4 | 2,9 | 3,3 |